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鹿鳴館伝説: 目黒鹿鳴館の40年の歴史を保存するためにKISAKIプロデュースの|

鹿鳴館伝説: 目黒鹿鳴館の40年の歴史を保存するためにKISAKIプロデュースの|
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anonymous
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English

「鹿鳴館伝説」は、コロナウイルス時代のライブハウス目黒鹿鳴館を支援するや結成40周年を記念するため、KISAKI(マティナ~UNDER CODE PRODUCTION)が企画・プロデュースした4枚組の特別オムニバス。90年代のヴィジュアル系を代表するバンドの曲(レアなものもある、リマスターされたものもある)を収録しています。

2020年07月20日~2020年08月31日の期間、ライブハウスのオフィシャルショップ(こちら)で注文を受け付けており、2020年08月10日から発送となります。

尚、収録曲のうち、現時点で公開されているのはごく一部の曲のみとなっています。

2020-07-20
(omnibus)(オムニバス)ROCKMAYKAN Densetsu鹿鳴館伝説
    DISC 1
  1. Hyakka Ryouran ~BURIAL Remix Version~ (百花繚乱 ~BURIAL Remix Version~)
  2. Douka (同化)
  3. Incubus
  4. Furueru Kobushi wo Tsukiagero (震える拳を突き上げろ)
  5. Moon Kiss
  6. MONOCHROME (モノクローム)
  7. Tsubakiiro no Hohoemi (椿色の微笑み)
  8. Sex Maniac
  9. Cry in past
  10. Masui (麻酔)
  11. DA・DI・DA ~Mahou no Tobira Hiraku Mittsu no Jumon~ (DA・DI・DA~魔法の扉開く三つの呪文~)
  12. Charms/Fantastic idea-demo ver.
  13. PASSAGE
  14. DISC 2
  15. SEPIA
  16. Ryuusei (流星)
  17. Silvy,silver fish
  18. AFTER IMAGE
  19. ...at LIBERTY
  20. CROSS MY HEART
  21. Frame of mind
  22. Yuusetsu (遊雪)
  23. Tight or Loose
  24. KikuroI Madara (黄黒イ斑)
  25. MOTHER COMPLEX
  26. In A Trap
  27. Bark at the moon (for“ROCKMAYKAN”-special digital remastering-2020)
  28. DISC 3
  29. FLYING HIGH (1996.7.6 Meguro ROCKMAYKAN) (FLYING HIGH (1996.7.6 目黒鹿鳴館))
  30. BRAIN Hakushaku 13 Sei (ブレイン伯爵13世)
  31. miss【drain】
  32. Fall into Die
  33. Eye for you
  34. Jojishi (叙事詩)
  35. Period
  36. SABOTAGE
  37. J・U・D・A・S
  38. Kamen Butoukai (仮面舞踏会)
  39. Hitodama (人霊)
  40. Usube ni no Uta (うすべにの唄)
  41. DISC 4
  42. SO BLUE
  43. GIZEN
  44. Shiki no Kage (死期の影)
  45. Eternal Flame
  46. KISS
  47. 「Daisan no Tobira」 (「第三の扉」)
  48. Lucifer -Tenshi no Hane- (Lucifer-天使の羽-)
  49. Re-birth (Integral Version)
  50. ShiSERU Tane (死セル種)
  51. Seijyaku no Yoru ~Last Night Memories~ (静寂の夜 ~Last Night Memories~)
  52. Dai 2 Mohousha (第2模倣者)
  53. [BREAK DOWN] IMITATION

今、数多くのバンドマンたちが、自分たちが育ってきた大切な場所である目黒鹿鳴館の40周年を笑顔で迎えるために、そして同店の存続を願い「目黒鹿鳴館40周年&救済プロジェクト」に続々と参加している。今回は46バンドを収録、4枚組という長大なオニムバス盤「鹿鳴館伝説」を総合プロデューサーとして作り上げたKISAKIも、目黒鹿鳴館を語るうえで欠かせない人物であり、今回のプロジェクトを積極的に推し進めている一人だ。

振り返れば、La:Sadie'sとして目黒鹿鳴館の舞台に足を踏み入れて以降、KISAKIはMIRAGESyndromePhantasmagoriaLIN (凛 -THE END OF CORRUPTION WORLD-)と、すべてのバンドで目黒鹿鳴館の舞台に立ち続け、この地を大勢の人たちで埋めつくしてきた。

KISAKIは目黒鹿鳴館が30周年として2010年にJCB HALLを舞台に、2日間に渡り開催した30周年イベント「鹿鳴館伝説」にも、44MAGNUMDEAD ENDD'ERLANGERMUCCMERRY (メリー)、Versaillesという錚々たる面子と共にPhantasmagoriaとして出演していた。目黒鹿鳴館にはとても縁の深い男だけに、目黒鹿鳴館の40周年に一花添え、恩を返したい想いを抱くのも彼にとっては当然のこと。

このたびKISAKIは目黒鹿鳴館の40周年を記念し、目黒鹿鳴館の歴史はもちろん、90年代のヴィジュアル系の歴史を語るうえで欠かせないバンドたちの音源を集約した最強のオムニバス盤をプロデュースした。それが全50バンドを収録した4枚組のCD「鹿鳴館伝説」になる。これも、KISAKIなりの目黒鹿鳴館への愛情と恩返しの形と言えようか。

目黒鹿鳴館の歩みを語るうえで、90年代のヴィジュアルシーンとの親和な関係性は欠かすことができない。 1990年代も後期に差しかかっていた頃は、それまでヴィジュアルシーンの中核を担っていた EXTASY RECORDSFree-WillDANGER CRUETears Musicの大レーベル以外にも、新しいレーベルが続々と誕生していた時代だった。noirAnarchist RecordsKEY PARTYSoleilKreis Sequence Factory, Inc.L∞p・Ash RECORDSなど、様々なレーベルが誕生した。

同じ時期、本作のプロデューサーでもあるKISAKIが関西を代表するレーベルとしてMatinaを設立。自身が率いたMIRAGESyndromeを筆頭に、Madeth gray'llDAS:VASSERvellaDonnaVIDOLLなどなど関西ヴィジュアル系シーンを彩ったバンドたちを続々輩出。



細かく見ていけば、関西では心斎橋BAHAMAというライブハウスがレーベルを担いGargoyleEins:Vierなどの音源を。

名古屋では名古屋MUSIC FARMがKuroyume (黒夢)やSilver~Roseの音源を。

関東でも埼玉県にある浦和NARCISSが、PIERROTNALSISTの音源をリリースするなど、ライブハウスを軸としたレーベルから、個人で立ち上げたレーベルまで存在していたように、様々なバンドやレーベルが群雄割拠していた時代でもあった。

そんな中でも常に目黒鹿鳴館は「バンドが目標とする場所」「制覇すべき聖地」としての立場を変えることなく、孤高の存在で在り続けてきた。

オムニバス盤「鹿鳴館伝説」に収録したバンドたちは、すべて目黒鹿鳴館の舞台を彩り、目黒鹿鳴館でワンマン公演を行ない、この会場を埋めつくすことを夢見てきたバンドたちだ。むしろ「目黒鹿鳴館の歩みに名前を刻んできたバンドたち」と言うべきか。

もちろん目黒鹿鳴館を舞台にワンマン公演を行ない、会場を満杯にしながら、より高いステージへ活動の歩みを進めたバンドたちも数多い。収録全てのバンドも、レーベルも、目黒鹿鳴館で実績を作り、そこからさらに大きく飛躍してゆくことを目標に活動を続けてきた。

その「伝統」というべきスタイルは、現在もヴィジュアル系バンドたちの間には浸透している。今でも目黒鹿鳴館は、レギュラーでライブを行えることがバンドとして自信となる場であり、実力を持ったバンドという勲章を授けられる場所である。そして、この地でワンマン公演を行えることが実力と人気を認められたことの証であり、その公演を成功させたときに、ようやく実力と動員面を証明し、一人前のバンドとして活動してゆくための証明書を手に出来る場所であることに変わりはない。

オムニバス盤「鹿鳴館伝説」に収録した50組のバンドは、目黒鹿鳴館が最も活気づいていた90年代に、同地を彩ったバンドたちばかりである。あの頃は、連日のように様々なヴィジュアル系のイベントが行われれば、リリース記念やツアーファイナルの会場としてワンマン公演などが多く行われていた。楽屋へ続く階段を降りていくと、けっして広くはない2つの楽屋や廊下では、多くのバンドマンたちがヘアメイクを施しながら、出演の時を待っていれば、そこで言葉を交わした人同志が繋がり、共にシーンを活気だてようと想いを重ねあっていた。

レーベルやバンドの垣根を越えた作品を作りあげられたのも、みずからの活動の歩みが、そのままヴィジュアル系の歴史を担う形に繋がり続けているKISAKIだからこそ出来た功績だ。彼の幅広い人脈と人望に賛同する人たち。同じく目黒鹿鳴館を愛するレーベルのオーナーやバンドたちが支持の声を上げたことで、今回の作品は誕生した。

同時に、1990年代のヴィジュアルシーンを活気づけてきた人たちが当時を回顧するだけではない。あの時代の輝きを追体験したい人たちが多くいるからこそ、その時代の息吹を詰め込んだ。いや、一つの時代を生々しく切り取ったこの作品が誕生した。

今もヴィジュアルシーンを活性化させようという空気はあるだろう。でも、やはり90年代時期に目黒鹿鳴館の中にあった言いようのない熱気が、ヴィジュアル系というシーンを活性化させ、後に世界的に認められるジャンルにまで押し広げた要因になっていたことを、今更ながら思い返してしまう。

あの当時の空気を、つねにムンムンとした熱気の中で過ごし続け、身体中に染み込んでいる人たちは、「懐かしさ」を胸にこの作品を聴いて欲しい。当時のバンドやシーンのことを体感していない、歴史の中にある風景として捉えている人たちは、「憧憬」としてこの音源に触れながら、あの「活気」を感じてもらいたい。


最期に。

この作品も、収益は全額目黒鹿鳴館に寄付になる。

失くしてはならない聖地を守るのはもちろん、これからも伝説を更新し続ける場所であるためにも、みなさんも手を差し伸べていただけたら幸いだ。

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Sources

TEXT: Nagasawa Tomonori (長澤智典)

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